永遠の嘘を ついてくれ
2004年9月1日デカが来て、その手にあるものを離せ、と言う。
いや、どうせなら天使にしよう。
もとい
天使が現れ、その手にあるものを渡せ、と言う。
「もう、お離しなさい」と優しく言う。
「あなたは十分、守り抜きました」と語りかける。
私も、もうこれ以上、持てぬと右手を開く。
石コロでした、ただの薄汚れた石コロ。
拾った時はあんなに輝いていたのに。
その石は魔の石。
持っていたら、心は荒んでいくばかり。
海の底でしか生きられぬ、と天使は言う。
私の手から転がり落ち、石は天使に海に投げられる。
また何年も、何十年、何百年と荒海にもまれ、石は旅をする。
心を持たぬため、人々の悲しみは永遠に理解できぬまま。
心を持たぬまま、何年も何年も、海を漂う。
いつか、愛する人に拾われることを石は夢みる。
けれど、何百年も前に同じ天使に海に投げられたことを、石は覚えていない。
そして、夢みる。 夢を見る。
いや、どうせなら天使にしよう。
もとい
天使が現れ、その手にあるものを渡せ、と言う。
「もう、お離しなさい」と優しく言う。
「あなたは十分、守り抜きました」と語りかける。
私も、もうこれ以上、持てぬと右手を開く。
石コロでした、ただの薄汚れた石コロ。
拾った時はあんなに輝いていたのに。
その石は魔の石。
持っていたら、心は荒んでいくばかり。
海の底でしか生きられぬ、と天使は言う。
私の手から転がり落ち、石は天使に海に投げられる。
また何年も、何十年、何百年と荒海にもまれ、石は旅をする。
心を持たぬため、人々の悲しみは永遠に理解できぬまま。
心を持たぬまま、何年も何年も、海を漂う。
いつか、愛する人に拾われることを石は夢みる。
けれど、何百年も前に同じ天使に海に投げられたことを、石は覚えていない。
そして、夢みる。 夢を見る。
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